ウエスト周りの脂肪は、多くの女性の悩みの種。年齢を重ねるにつれ、前にぽっこりとお腹がせり出してきたという人は少なくありません。腹囲がどんどんと大きくなっているようなら、それは身体から のサイン。お腹が前に出てしまうメカニズムをしっかり把握して、お腹凹まし大作戦を決行しましょう。今回は、ウエスト周辺にアプローチするストレッチをご紹介します。
※なお本記事は、弊社から監修者に依頼し、いただいたコメントを編集して掲載しています。
【監修者プロフィール】
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吉川タカコ/パーソナルトレーナー・ダイエットアドバイザー・ベリーダンサー 株式会社リブラ代表取締役。同志社大学神学部卒業。フィットネス&ファスティングのスペシャリストであり、現役のベリーダンサー。ダンス、体操などのスポーツ教室(スタジオティティ 神戸六甲)を軸に、健康・美容・痛み解消に関するクラスを多数開催しており、中でも日本人の体質に合った「グループファスティング」が人気。健康と美容の豊富な知識をもとにエビデンスのあるアドバイスを行うことに定評がある。各種体操指導資格、解剖生理学イギリスITEC認定国際ライセンス取得。
【目次】
ぽっこりお腹を解消したい。原因は?脂肪のせい?

臓器の周りの内臓脂肪が増えたり、お腹周りの筋肉がたるんだり、お腹がぽっこりと前に出てしまう理由はさまざまです。そうしたぽっこりお腹を解消する方法のひとつにストレッチがありますが、ただ単に腹部だけにフォーカスすれば良いわけではありません。骨盤の位置やお腹と背中周辺の筋力、身体全体のバランスが、ぽっこりお腹に大きく関係しているのです。
内臓脂肪
カロリーの過剰摂取や運動不足の状態が続くと、年齢を問わずに脂肪は増える傾向にありますが、40歳を過ぎてだんだんと女性ホルモンが少なくなると、お腹周りのプヨプヨ贅肉だけでなく、内臓の周りにも脂肪がつきやすくなります。お腹が前に突き出したメタボ体型は、内臓脂肪の増加が原因のひとつなのです。
内臓脂肪が増えると、見た目が損なわれるだけでなく、健康のリスクも増大します。食べ過ぎや運動不足を自覚している人は、健康と美容のために、一刻も早くぽっこりお腹を解消しましょう。
筋力の低下
年齢を重ねると、だんだんと筋力も低下する傾向にあります。40代や50代の女性は、子育てや仕事で忙しいうえ、更年期による体調不良など、なかなか運動する機会を持てない人も多いですが、一日の活動量が少なくなるほど筋肉は衰えてきます。お腹周りの筋肉が衰えて脂肪が増えると、重力で脂肪が下垂して、ぽっこりとお腹がせり出た体型になりがちです。
ストレッチやエクササイズはエネルギー消費のためではなく、身体のコンディショニングのために行うものです。「どうせ運動してもあまり痩せないから」という考えは大間違い。年齢が高くなるほど、ボディメンテナンスを目標としたストレッチやエクササイズで、筋肉を応援しましょう。
骨盤の歪み
骨盤の歪みも、お腹に脂肪がつきやすくなる原因のひとつ。悪い姿勢で生活していると、身体に不自然な力がかかり、腰やお腹の筋肉が正しく使われなくなります。その結果、骨盤が前や後ろに傾いてしまい、お腹が前に出がちになるのです。
その悪い姿勢に身体が慣れてしまうと、日常活動のパフォーマンスが下がって、さらにお腹が出てしまうことも。骨盤のゆがみを正すと、筋肉を上手に使えるようになり、お腹周りが自然と引き締まってくるはずです。
ぽっこりお腹の解消に寄与する「筋膜」の働き

筋肉や骨、血管などを支えるネットのような組織を「筋膜」と呼んでいます。この筋膜のおかげで、私たちは身体の各部分をうまく連携して動かし、身体を安定させることができるのです。身体を動かしたり、ポーズをとったりすると、筋膜もそれに合わせて伸びたり形を変えたりします。
筋膜は、身体をストレッチしたり、マッサージしたりすることで、新しい筋肉の支えを作り出していく働きがあります。つまり、筋膜は私たちの身体の動きを決定づけるといっても過言ではない、大切な組織なのです。わかりやすく言うと、同じ姿勢を一定時間保っていると、筋膜はそのポジションをキープするために、新しい筋膜の仲間を見つけに行きます。筋膜を広げる動作が、実際に新しい結合組織やサポート構造を生成するのです。
そのため、悪い姿勢をとり続けると、筋膜は悪い姿勢を維持するための仲間を募って、悪い姿勢を定着させます。しかし、裏を返せば、ストレッチなどで正しいポーズを取り戻せば、筋膜は良い姿勢を維持しようと、良い仲間を募るわけです。
その結果、筋肉がより好ましい位置でより効率的に動作するようになり、姿勢や骨盤の位置も改善。もちろん、ぽっこりお腹の解消にも大きく寄与します。こうした筋膜の性質を考えて、ストレッチを行うときは、同じポーズを2分間ほど続けることをおすすめしています。正しい姿勢を一定時間維持することを意識してストレッチを行いましょう。
ぽっこりお腹解消ストレッチ|壁ストレッチの基本姿勢
個々のストレッチを始める前に、まずは基本姿勢を身につけましょう。自分の姿勢の誤りを認識しやすくするため、今回は壁を使った基本姿勢の作り方をご紹介します。
1.足を少し開いて壁の前に立ち、お尻から頭までを壁につけます。このとき、壁からかかとまで30センチくらいの距離を取り、足と壁が45度くらいになるようにしてください。
2.背中はまっすぐ伸ばしたまま(お尻から頭までを壁につけた状態)、ゆっくりと息を吐いてお腹をぐっと引き締めていきます。お腹を壁に押し付けていくようなイメージです。お腹を締めると、もともとの姿勢や締める力の強度により、頭が壁から離れるかもしれませんが、問題ありません。
3.限界まで息を吐き出し、ぎゅっとお腹を引き締めていきましょう。
ストレッチのポイント
お腹が固くなるように限界まで収縮させましょう。下腹部をお腹の中にしまうようなイメージで行うと、腹部が引き締まり、姿勢がより安定します。
ぽっこりお腹解消ストレッチ|腹斜筋アプローチ
1.壁ストレッチの基本姿勢をとります。
2.腰と肩と後頭部を壁に付けます。このとき、腰と壁の空間が最小限になるようにお腹を引き締めましょう。
3.ゆっくりと膝を曲げて腰を落とし、両手を軽く握って耳の横に置きます。
4.お腹を引き締め、腰を壁に押し当てたままの状態で、上半身を右に倒します。頭は左側に捻り、左上に視点を置きましょう。吐く息をしっかりと感じながら、この状態を1.5~2分キープします。最初は無理のない時間から始め、徐々に2分まで時間を延ばしていきましょう。
5.ゆっくりと元の位置に戻ったら、今度は左側に上半身を倒していきます。頭は右側、視点は右上に。
ストレッチの注意点
息を吐きながらお腹を引き締めることで、腹斜筋が活動的に働くように意識しましょう。身体を左右に曲げて腹斜筋を伸ばす際には、腰を壁に押し当てながら行うと、より安定した姿勢が保てます。なお、このストレッチの際には、頭が壁から離れないようにしましょう。
腹斜筋の豆知識
お腹の側面に位置する腹斜筋は、身体を捻ったり、傾けたりする運動や呼吸、腹圧の調整に関連しています。腹斜筋を鍛えると、ウエストが引き締まり、お腹が平らに見える効果が期待できます。また、腹斜筋の働きで姿勢が改善し、お腹が出にくい体型を維持することも可能に。
ぽっこりお腹解消ストレッチ|股関節のストレッチ
1.壁ストレッチの基本姿勢をとります。
2.そのままゆっくりとお尻を落としていき、床に座ります。
3.壁に後頭部、背中とお尻がついた状態で、膝を曲げて座ります。
4.両足を右側に倒します。このとき、左の足の裏は壁につけ、右の足の裏のつま先が左足の膝上につくようにセットします。お尻と足でひし形を作るイメージです。
5.足先とは逆の方向に上半身を少し捻り、リラックスします。このとき、背中はまっすぐにしておきましょう。重力によって自然と右足や左のお尻が地面に近づいていくようにイメージします。2分以上行うことで、少しずつ変化が感じられます。
6.足を左側に曲げて、逆方向も同様にストレッチしましょう。
ストレッチの注意点
膝を曲げた状態で股関節を内側と外側に回転させることで、股関節周りの筋肉を伸ばします。ストレッチ中は深くゆったりと呼吸を続け、リラックスした状態を保つことが重要です。
また、各ポーズは2~3分程度キープしましょう。ポーズを維持するのがつらい場合は、最初は30秒程度から始め、徐々に持続時間を延ばしていくと効果的です。
股関節の豆知識
股関節まわりの筋肉に刺激を与えて機能性が高まると、骨盤の位置や姿勢を正しく整えることができます。骨盤が正しい位置にあると、腰の負担が減り、お腹の筋肉も適切に機能しやすくなります。
特に骨盤前傾が改善されることで、お腹が前に突き出るのを抑えられます。股関節が柔らかくなり、運動の効率がアップすると、日常動作のパフォーマンスも高まるでしょう。
ぽっこりお腹解消ストレッチ|腸骨のストレッチ
1.壁ストレッチの基本姿勢をとり、お腹に力を入れます。
2.息を大きく吐いて腹圧を十分にかけたら、以下のいずれかを実行します。
3-1.お腹に力を入れたままの状態で壁から離れ、ウォーキングをします。ウォーキング中は、基本姿勢と同様の腹圧を保ちます。
3-2.お腹に力を入れたままの状態で壁から離れ、右足を大きく前に出して、腰を落とします。右足の太ももの裏の筋肉を意識して床を踏み、元の体制に戻ります。左足も同様の動きをします。一般的にランジといわれる動きです。
3-3.お腹に力を入れたまま、ウエストから下の骨盤帯の部分を左右に細かくツイストします。このとき、上半身はなるべく動かないように何かにつかまりながら行うと、効果があります。
ストレッチの注意点
常にお腹に力が入った状態で行うのがポイントです。必ず壁を使った基本姿勢で、理想的なお腹の状態を作ってから行いましょう。
なお3-3は、足幅を10cmほど開き、足の中指をまっすぐ前に向けるのがコツ。
腸骨の豆知識
腸骨は骨盤周りの骨のひとつで、腰の上部と太ももの付け根の間にあります。腸骨周辺の腸骨筋と大腰筋を刺激することで、筋肉の機能性が高まると、骨盤を正しいポジションに保ちやすくなります。この筋肉がスイッチとなり、お腹周りの筋肉が刺激されると、さらにお腹が引き締まってきます。
ぽっこりお腹解消ストレッチ|腹直筋コンディショニング
1.寝る前に、ベッドに仰向けに横たわった状態で行います。
2.ベッドにまっすぐ寝た状態で、右の足の裏がお尻の下に来るように膝を大きく折り曲げます。
3.同じ体制を2分以上続けて、十分にストレッチしましょう。左足も同様に伸ばします。
ストレッチのポイント
太ももの筋肉が固い人は、足をしっかりと折り曲げられなかったり、腰が浮いたりする場合があります。無理に力を入れずに、できる体勢で実施してください。繰り返し行うことで、筋肉がほぐれ、だんだんと正しいストレッチ姿勢に近づいてきます。
大腿四頭筋の豆知識
太ももにある4つのパートからなる大きな筋肉が大腿四頭筋です。ここの筋肉が固いと、骨盤のフレキシブルな動きが邪魔されてしまいます。大腿四頭筋が柔軟に動くようになれば、骨盤周りの筋肉のほか、大腰筋や腹直筋の動きも改善されますので、お腹のぽっこりも解消されやすくなります。
ぽっこりお腹解消ストレッチ|腸骨のストレッチ
1.ベッドにまっすぐ仰向けに寝た状態で行います。
2.壁を使って基本姿勢を作るときと同様に、ベッドに向かってお腹を引き込むイメージで息を吐きながら、お腹を固く引き締めます。
3.お腹に圧をかけたまま、足首にクッションを挟みます。
4.クッションを挟んだまま、足をゆっくり上下に10回ほど動かします。
ストレッチのポイント
お腹の力を抜かずに、しっかりと引き締めたまま足を上下させましょう。10回ほど繰り返すと、かなりお腹に効いてくるのがわかるはずです。簡単に10回できてしまうようなら、動きを間違えている可能性も。お腹を固く引き込んで行うことを忘れずに、10回3セットくらいまでを目途に行ってください。
腹直筋の豆知識
お腹の前面にある腹直筋がしっかりと鍛えられると、お腹がキュッと引き締まります。また、身体の中心を支える重要な筋肉のため、よい姿勢を維持するのにも欠かせません。見た目だけでなく、身体全体の機能を改善するポイントとなる大切な筋肉なので、しっかりとメンテナンスしましょう。
まとめ
多くの女性を悩ませるぽっこりお腹。内臓脂肪や筋力の低下、骨盤の歪みなど、その原因を取り除けば、お腹周りの悩みもスッキリと解消できるかもしれません。内臓脂肪がなかなか減らず、挫けてしまいそうなときは、ボディメンテナンスのサポートとして、お腹の脂肪にアプローチするサプリメントを使用しても良いでしょう。
お腹を凹ますストレッチを効果的に行うには、まずは筋肉や身体の仕組みを理解することが大切です。身体を支える筋肉は、やり方次第でいくらでも鍛えることが可能。毎日のルーティンにストレッチを取り入れて、健康的で美しいボディラインを手に入れましょう。
信頼の機能性表示食品
ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン配合「シボリーナ」

ニッセンの脂肪対策サプリメント「シボリーナ」。ブラックジンジャーの力で、BMIが高め(BMI24以上30未満)の方のお腹の脂肪を減らす機能が報告されています。研究レビューでは、12週間の評価でお腹の脂肪が平均で-13.8㎠減少。内臓脂肪面積も-4.3㎠減少し、皮下脂肪と内臓脂肪の両方にアプローチします。機能性表示食品「シボリーナ」は、エビデンスに基づいた日本製の高い品質はもちろん、一日2粒目安のお手軽さ、継続しやすい価格など、毎日安心して活用していただけるよう、お客さまの声を反映して開発されました。毎日のブラックジンジャー習慣で、気になるお腹の脂肪対策を。無理なく、そして健康的に、お腹の脂肪減少を目指しましょう。
参考:
[解析対象者]
下記に該当する被験者を除いた、健常な男女52名にて解析
高血圧(収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上)
脂質異常症(HDLコレステロール40mg/dL未満、血中中性脂肪150mg/dL以上)
高血糖(空腹時血糖126mg/dL以上)
試験データ:ブラックジンジャー抽出物150mg(ポリメトキシフラボン12mg)配合品または非配合品を12週間、毎日摂取した比較試験結果
※研究レビューによる評価です
出典元:Diabetes Metab Syndr Obes.2018;11:447-458.