Column ニッセンBHの美容・健康コラム

60代のたるみを引き上げることは可能?予防習慣と効果的なマッサージのやり方

公開日:2025.07.15
更新日:2025.07.15

60代の方の多くが悩まされている顔まわりのたるみ。「歳のせいだから…」と諦める方も少なくありませんが、きちんと対策すれば改善することもあります。

この記事ではたるみの予防に効果的な対策と、マッサージの手順を解説します。たるみが起こる原因と、見直すべき習慣についてもまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。

【監修者プロフィール】

湯浅道子

湯浅道子/エステサロンに8年勤務後、美容の資格を取得し、美容家×ライターとして活躍。 10代の思春期ケアから50代更年期以降のさまざまな肌悩みをサポートする情報を発信中。スキンケアコラム、ブログ記事、メルマガ、美容医療、広告関連など幅広い分野の美容に携わっている。生活習慣、スキンケアを通して、人生100年時代を生きるため、自分自身を好きになれるビューティーライフを実践。【保有資格】コスメコンシェルジュ、化粧品検定1級、2級、薬機法管理者、コスメ薬機法管理者、景表法検定1級

60代でたるみが進行する理由は?

なぜ、多くの方は加齢とともにたるみに悩まされるのでしょうか。まずはその理由を紐解きます。

肌の老化

1つ目の理由は、加齢に伴って肌のハリや弾力が減少していくため。肌は上から順に表皮、真皮、皮下組織という3層構造になっています。
真皮には多くの美容成分が含まれ、代表的なものはコラーゲンやエラスチンなど。これらの成分が持つ重要な役割は、肌の柔軟性や水分量を保つことです。

コラーゲンやエラスチンの産生量は加齢に伴って徐々に減少していきます。60代の肌に含まれる美容成分の量は、コラーゲンでピーク時の約25~30%、エラスチンは20%以下まで減少することに。

若い頃はピンと張っていた肌も、美容成分が減っていくのにともないハリをなくし、重力に負けてたるんでしまうのです。

表情筋の衰え

筋肉量も加齢とともに減少します。これは表情をつくるのに使う筋肉である「表情筋」も例外ではありません。
表情筋が衰えて萎縮すると、その上にある肌は支えをなくし、しぼんだ風船のように垂れ下がります。

顔まわりのたるみが気になって人に会うのを避けるようになったり、外出を控えたりする人もいらっしゃいます。
結果、余計に表情筋を動かす機会は減り、さらに筋肉は衰え、たるみが悪化するという悪循環に陥る人も少なくありません。

骨やせ

年齢を重ねて骨密度が低下すると、骨が脆くなることで骨折しやすくなったり、背中や腰が曲がったりするなど生活にさまざまな影響を及ぼします。

骨密度が低下すると、顔まわりの骨も萎縮します。骨を土台にしている筋肉や皮膚は支えをなくすことも、たるみを生じさせるひとつの要因です。

皮下脂肪の萎縮・下垂

顔まわりの皮下脂肪も皮膚を支える役割を持っています。こちらも筋肉や骨と同様、加齢とともに減り、萎縮していく組織のひとつです。

風船を想像してみてください。風船が皮膚、風船の中に入っている空気が脂肪だとしましょう。空気がパンパンに入っている風船にはハリがありますが、空気が抜けるとしわしわにしぼんでしまいます。

皮膚も同じくふっくらとした脂肪の上にあるときはピンと張っていても、脂肪の萎縮にともなってしぼみ、垂れ下がってしまうのです。

くわえて、皮下脂肪組織は年齢を重ねるにつれて下垂しやすくなります。脂肪が垂れ下がればその上にある皮膚も同じく垂れ、たるみを生じさせてしまうのです。

60代でたるみが進行しやすい・気になりやすい部位

60代の皆さまは、どの部分のたるみに悩まされやすいのでしょうか。たるみが気になりやすい部位をまとめました。

頬がたるむと、ほうれい線やゴルゴライン(目頭から頬にかけて生じる溝)を目立たせる原因になり、年齢以上の老け顔に見せてしまうことがあります。

皮下脂肪の減少や骨やせにともなって頬が下へたるみ、本来ふっくらとした肉付きがあるはずの頬の上あたりがこけると、周囲に「やつれている」「疲れている」といった印象を与えることも。

フェイスライン

顎まわりにたるみが生じると輪郭が曖昧になります。太って見える、二重顎になる、輪郭が四角に近いラインになるなど、見た目の印象に大きく影響を及ぼしてしまうのがフェイスラインのたるみです。

まぶた・目の下

上まぶたの皮膚がたるむと目が開きにくくなることがあります。目を見開くために眉毛やおでこに力を入れるのが癖になり、おでこにしわができるという悪循環に悩まされる方も少なくありません。

目の下がたるむと、たるんだ皮膚に影が落ちることで目元がどんよりと疲れた雰囲気になることも。
目が人に与える印象は非常に大きいので、目元がたるんでいると「老けている」「疲れていそう」などのネガティブなイメージを与える可能性が高くなります。

口元

口元がたるむと口角が下がり、口がへの字になって不機嫌な顔つきになります。本人は決して怒ったり不機嫌だったりするわけではないのに、たるみが原因で「機嫌が悪そう」「怖そう」などと思われるのは不本意ですよね。

そのほか、口元のたるみはほうれい線やマリオネットライン(口角から顎へ向かって生じる溝)を目立たせる原因になることもあります。

首のたるみは深い横じわを生じさせます。顎の下から首にかけてたるみが起こると、顎と首の境目が曖昧になったり、顎下の皮膚が垂れ下がったりすることによる、老け見えの原因になることも。

首は年齢が出やすい部分です。たるみやしわを放置するとどんどん悪化し、見た目の印象を変えていってしまうので、早めに対策を始めましょう。

60代に推奨されるたるみの予防習慣

60代の気になるたるみを悪化させないためにできることはあるのでしょうか。予防につながる習慣をいくつかまとめました。

肌を乾燥させない

コラーゲンやエラスチンが減少した肌は非常に乾燥しやすい状態になっています。洗顔後や入浴後の保湿ケアは入念に行うとともに、日中も肌が乾燥しないように対策をしましょう。

肌がつっぱる、触るとカサカサ・ザラザラする、ファンデーションがひび割れするなどは乾燥のサインです。保湿力の強い化粧品や、メイクの上から使えるミスト化粧水を活用しながら肌を乾燥から守りましょう。

紫外線ダメージを防ぐ

紫外線は真皮層に含まれるコラーゲンやエラスチンを破壊します。外出時は日焼け止めを塗る、日傘を差す、帽子をかぶるなどにより紫外線対策を徹底しましょう。

紫外線対策といえば夏に行うイメージが強いですので、紫外線対策は夏以外しないという方も多いのでは?
地上に降り注ぐ紫外線にはUV-A、UV-Bの2種類あり、それぞれ肌に以下のような影響を及ぼします。

・UV-A:たるみやしわの原因。真皮層まで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊する。
・UV-B:日焼けやしみの原因。肌に炎症を及ぼす。

このうち春から夏にかけて多くなるのはUV-Bです。たるみの原因になるUV-Aの量も同じく春夏に増えますが、秋冬もそこまで少なくなりません。

たるみを悪化させないためにも、紫外線対策は1年中欠かさず行いましょう。

摩擦・刺激を与えない

肌への摩擦や刺激も、真皮層のコラーゲンやエラスチンを破壊するひとつの要因です。肌をこする、過度な力を加えるといった行為はたるみを悪化させるため、いますぐやめましょう。

洗顔の際に顔を強くこする、うつ伏せで枕に顔を押し付けて眠る、頬杖をつくなどの行為は肌に摩擦や刺激を与える悪い習慣です。

姿勢を改善する

猫背になり顔が前に出ていると、フェイスラインや頬、首などに余計な重力がかかり、たるみを悪化させます。
姿勢の悪さから血流が滞ることもたるみを加速させる原因です。血行が悪くなった箇所には老廃物が溜まりやすく、むくみやたるみを生じさせます。

座るときは椅子に深く腰掛け、背もたれにもたれないように背筋を伸ばして座りましょう。座っている時間が多い人は定期的に立ち上がり、背伸びやストレッチをして血流を促すことも大切です。

60代が顔のたるみを引き上げる方法は?

続いて、気になるたるみにアプローチする対策をいくつかまとめました。自分でできる対策にくわえて、美顔器などのアイテムの活用やリフトアップなどの治療についても紹介します。

美顔器などのアイテムを活用

たるみが気になる部分に使える家庭用美顔器を購入するのが1つ目のアイデア。美顔器にはさまざまな種類があり、商品によって搭載された機能も異なります。
たるみ対策に効果的な機能を以下の表にまとめましたので、商品選びの参考にしてください。

機能期待できる効果
EMS微弱な電流を流し、皮膚の真皮層やその奥の筋肉を収縮させる機能。たるみ改善や引き締め効果、リフトアップ効果が期待できる。
RF(ラジオ波)高周波で真皮層を細かく振動させることで発生した熱エネルギーにより、コラーゲンの生成を促す。肌のハリや弾力の回復に効果的。
LEDLEDの光をあてることで肌の細胞を活性化させる。赤色LEDの波長がコラーゲンの生成促進に有効とされ、肌のハリ回復効果が期待できる。

美顔器選びに迷ったときはまず自分のたるみの原因を知り、改善のためにどの機能が役立ちそうか検討してから購入へ進みましょう。

リフトアップ治療

「費用がかかってもいいのでより効果的なたるみ対策をしたい」という方は、美容外科や形成外科でフェイスリフトやリフトアップなどの治療を受けるのも選択肢のひとつです。

リフトアップ治療とは、たるみが気になる部分の皮膚を上へ引き上げてたるみを目立ちにくくする治療のこと。
美容医療機器を用いたレーザー治療や、皮膚の中に入れた糸で物理的に引き上げる方法、たるんでいる箇所を切開する手術療法(フェイスリスト)など、治療方法の選択肢はいくつかあります。

マッサージでの引き上げ

血行不良や筋肉のこりによって生じるたるみの場合は、マッサージで改善することも。ただし、肌や手が乾燥した状態でマッサージを行うのはNGです。摩擦や刺激により、たるみを悪化させることもあります。

マッサージを行う際は必ずマッサージクリームやオイルを使い、肌への負担を最小限に抑えるよう努めてくださいね。

化粧品による日常ケア

乾燥がたるみを悪化させるのは前述のとおりです。よって、毎日のスキンケアでは特に保湿を心がけましょう。
基礎化粧品を選ぶ際は、加齢とともに失われるコラーゲンやエラスチンのほか、ヒアルロン酸にセラミドなどの保湿成分が含まれるものを選ぶこと。

長らく同じ化粧水や美容液を使っているという方は、改めて年齢に合った化粧品選びをしてはいかがでしょうか。
年齢を重ねるごとに肌はより乾燥しやすく、ハリやうるおいも失われやすくなっていきますので、このようなお悩みをサポートする処方の化粧品を選びましょう。

忙しい方にはオールインワン化粧品もおすすめです。これは化粧水と美容液、乳液、クリームなど複数の化粧品の機能をひとつにまとめたアイテムで、スキンケアにかける時間が短く済むのが最大のメリット。

スキンケアに時間をかけすぎると、忙しい日ややる気が出ないときにケアを怠ってしまいがちです。自分の年齢やライフスタイルに合う基礎化粧品を使い、自分ができる最良のケアを心がけてくださいね。

60代の方の部位別たるみ改善方法

最後に、顔まわりのたるみ対策に効果的なマッサージや生活習慣を紹介します。部位別におすすめの対策をまとめましたので、参考にしてください。

頬│血行促進&コリほぐしマッサージ

頬の筋肉は予想以上にこっています。朝のスキンケアの前後やお風呂上がり、仕事の合間の休憩中など時間を決めて、頬のこりをほぐすマッサージを習慣にしましょう。

  1. 摩擦を起こさないよう、顔全体にマッサージオイルやクリームを塗る
  2. 人差し指を丸め、小鼻の横から頬骨のくぼみに沿って耳の手前あたりまで、第二関節でぐりぐりとほぐす
  3. 2でほぐしたラインを、リンパを流すように指でもう一度なぞる

フェイスライン│二腹筋を動かすエクササイズで輪郭くっきり

「二腹筋(にふくきん)」とは耳の下から顎下にある筋肉のこと。フェイスラインのたるみによって輪郭が曖昧になっている方は、以下のエクササイズを試してみてください。

  1. 椅子に座って背筋を伸ばし、顔だけ上を向く。
  2. 口を大きく開けて5秒キープする
  3. 2の姿勢のままゆっくり口を閉じてから、顔をゆっくりと前へ戻す
  4. 1~3の動きを3~5セット繰り返す

まぶた・目の下│適度な休憩&スマホやPCから離れる時間を

目が疲れると目のまわりの筋肉がこり、血流が悪くなることでたるみやむくみを引き起こすことがあります。

以下のポイントに注意しながら目を和らげる生活を心がけましょう。

・リラックスタイムに蒸しタオルやホットアイマスクで目元を温める
・PC作業やスマホ操作を行う際は1時間ごとに10~15分の休憩を挟む
・目を5秒間ギュッと閉じてから開く動作を行い、目元の血流を促す

まぶたや目の下の皮膚の厚さは、ほかの箇所と比べて3分の1程度しかありません。摩擦や刺激には非常に弱いため、誤ったセルフマッサージを行うとたるみをより悪化させてしまうこともあるため要注意です。

口元│口輪筋を鍛えて若々しい口元へ

口元のたるみは、唇のまわりを囲む円状の筋肉「口輪筋(こうりんきん)」の衰えによって生じることがあります。簡単なトレーニングで口輪筋を鍛え、ハリのある口元を手に入れましょう。
やり方は簡単で、口を「い」「う」の形で交互に動かすだけです。
家事や仕事をしながらでも簡単にできるトレーニングなので、できるときに繰り返してみてください。

首│姿勢の見直し&血流とリンパを流して美しいラインへ

首がこって筋肉が固くなると、血流が滞ってたるみやしわの原因になることが。肩こりや頭痛を引き起こす可能性もあるため、こりや疲れを感じたときは早めに対処しましょう。

  1. 摩擦を起こさないよう、顎下から首、鎖骨にかけてオイルやクリームを塗る
  2. 人差し指と中指をそろえ、耳から首にかけて伸びる「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」に押し当てる
  3. ゆっくり前後に揺らしながら少しずつ下へずらし、揉みほぐす
  4. 親指以外の4本の指で、鎖骨の内側から外側へ向かって優しくさする

首まわりはデリケートです。力を入れすぎないように注意し、心地よいと感じる強さでと感じる程度の力でマッサージをしましょう。

まとめ

たるみによって老け顔に見られたり、ネガティブな印象を持たれたりするのは避けたいもの。
まずはたるみの原因を知り、きちんと対策することでこれ以上たるみを悪化させないよう心がけましょう。

年齢を重ねた肌でも、毎日のスキンケアやマッサージなどの対策により若々しさを取り戻すことはできます。ぜひ、できることから対策を始めてみてください、

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