Column ニッセンBHの美容・健康コラム

お酒は太る?脂肪が気になる40代・50代女性の禁酒ダイエット

公開日:2024.11.28
更新日:2025.06.10

「ダイエットをするならお酒は控えたほうが良い」。そうわかっていても、「これぐらいなら大丈夫」と、ついつい飲んでしまっていませんか?

百薬の長といわれたり、生活習慣病の元といわれたり、お酒に関する議論は多々ありますが、飲み過ぎると太るというのは本当なのでしょうか。今回は、なぜお酒が肥満につながるのか、少量の飲酒なら大丈夫なのかなど、40代・50代の痩せたい女性に知っていてほしい、アルコールとの付き合い方をご紹介します。

【監修者プロフィール】

吉川タカコ

吉川タカコ/パーソナルトレーナー・ダイエットアドバイザー・ベリーダンサー 株式会社リブラ代表取締役。同志社大学神学部卒業。フィットネス&ファスティングのスペシャリストであり、現役のベリーダンサー。ダンス、体操などのスポーツ教室(スタジオティティ 神戸六甲)を軸に、健康・美容・痛み解消に関するクラスを多数開催しており、中でも日本人の体質に合った「グループファスティング」が人気。健康と美容の豊富な知識をもとにエビデンスのあるアドバイスを行うことに定評がある。各種体操指導資格、解剖生理学イギリスITEC認定国際ライセンス取得。

URL:https://studio-titi.com/

40~50代が禁酒すると体重減少が期待できる?

お酒が好きな人にとって、禁酒はかなり忍耐力が必要なもの。「カロリーの低いお酒を選んでいる」「糖質ゼロのものだけしか飲まない」など、自分なりにコントロールしている人も多いようですが、できればダイエット中は禁酒するのがおすすめです。なぜ、お酒が太るのか、その理由を下記に挙げてみます。

お酒を飲むと太る理由

■糖質オフでもアルコール自体が高カロリー
たとえ糖質がゼロだったとしても、アルコール自体にカロリーがあります。アルコールは1gで7kcalと、炭水化物(1gあたり4kcal)よりも高カロリーです。糖質ゼロだからといって、カロリーがゼロというわけではありません。

また、商品に「カロリーゼロ」「糖質ゼロ」「プリン体ゼロ」と表示されているからといって、全く含まれていないという意味ではないことも知っておきましょう。食品の栄養表示は以下のように規定されています。

・カロリーゼロ:100mlあたり5kcal未満
・糖質ゼロ:100 mlあたり糖質が0.5g未満

前述したように、アルコールにはそれ自体にカロリーがあります。あなたが飲んでいるそのお酒に、何グラムのアルコール量が含まれているのかを計算してみましょう。

【アルコール量の測り方】
アルコール量は、飲み物の容積とアルコール度数、アルコールの比重(0.8)を掛け合わせて計算します。例えば、アルコール度数5%の500 mlのビールであれば、500 ml × 0.05×0.8 = 20gとなり、20gの純アルコールが含まれます(アルコール量)。

なお、厚生労働省は、肥満を含む生活習慣病を予防するために、女性は一日のアルコール量が約20gを超えないようにすることを勧めています。飲酒時はカロリーの概算だけでなく、アルコール量を把握しておくと、ダイエットと健康に対する意識が高まりそうです。

■アルコール優先でエネルギー消費されるから痩せない
アルコールを摂取して体内で分解されると、アセトアルデヒドと呼ばれる物質が生成されます。アセトアルデヒドはさらに酢酸に分解され、最終的にエネルギーとして消費されるか、脂肪として体内に蓄積されます。アルコールが体内にあるうちは、身体はアルコールを優先的にエネルギー源として利用します。アルコールが毒性のある物質だと脳と身体が判断し、迅速に分解・排出しようとするからです。したがって、アルコールがあると、体内で通常利用されるはずの糖質や脂質の代謝は後回しにされます。

ここでいうアルコールが残っている状態とは、「酔っぱらった状態」という意味ではありません。「アルコールが分解されてなくなる」という意味です。1時間に分解できるアルコール量は、体重×0.1g程度といわれています。12%のワインを500ml飲んだとすれば、アルコール量は500 ml×0.12×0.8 = 48g。55キロの女性は55キロ×0.1で、1時間に5.5gしかアルコール量を分解できませんので、48gのアルコールを分解するのに、9時間弱かかります。つまり、24時間中9時間はアルコール消費が優先。その間、身体に蓄積している脂肪がエネルギーとして消費されないので、ダイエットをしても痩せにくいのです。

■お酒は糖から造られた化合物
アルコールは糖類が発酵することによって生成されます。例えば、日本酒の場合は、米を蒸して麹菌を加えることでデンプンを糖に分解します(糖化)。この糖化された米に酵母を加えると、糖がアルコールと二酸化炭素に変換され(発酵)、日本酒が出来上がるのです。同様に、ビールは大麦などをでんぷんと糖に分解し、さらに酵母を入れて発酵して作ります。

アルコールは、どれも糖を酵母で発酵してできるものなのです。糖とアルコールでは化学構造や代謝経路が異なるので同じものとはいえませんが、糖からできている飲み物であることをもっと意識しましょう。アルコールの大量摂取がいかにダイエットに不都合なのかがリアルに感じられるはずです。

上の3つのポイントからもわかるように、飲酒はダイエットに向きません。お酒が好きで毎日飲んでいるという人は、飲む量を控えたり、お酒を飲まない休肝日を作ったり、できるだけ対策を取ってみましょう。体重や脂肪減少に役立つかもしれません。

40代~50代の禁酒のダイエット以外の期待できる効果は?

禁酒をすると、ダイエットに良い影響をあたえるだけでなく、心身ともに多くのメリットが期待できます。以下に代表的な禁酒のメリットを挙げていきましょう。

肝臓が元気になる

アルコールを摂取しすぎると肝臓に負担がかかり、時には肝硬変や脂肪肝などの肝疾患を引き起こす恐れがあります。女性の中には比較的少なめのアルコール量でも肝硬変になるケースがありますので、肝臓の不調を感じている人は、ダイエットの機会に禁酒してみましょう。

消化器系の健康

アルコールは、消化・吸収・排泄にいたる食道・胃・小腸・大腸・肛門までの消化器官に影響を及ぼします。胃で20%、小腸で80%吸収されることから、特に胃腸への影響は大きくなります。胃腸の不調が気になる人は、アルコールを控えることで、消化器系の調子が回復するかもしれません。

精神的な安定

お酒を飲むと一時的に気分が高揚するため、お酒をストレス解消に利用している人が少なくありません。しかし、飲み過ぎると逆効果になることも。お酒が精神に悪い影響を与えている場合は、断酒で心が安定することもあるでしょう。

アルコール依存とうつは強い関連性があります。心の不調を認めるときは、医師などのアドバイスのもとで、適切な方法で禁酒に取り組んでください。

睡眠の質の向上

「お酒を飲むとよく眠れる」というのは、実は間違い。確かに寝酒を飲むと入眠しやすくなりますが、飲む量が少量であっても睡眠全体の質は低下します。時間がたつにつれて眠りが浅くなり、夜中に覚醒しやすくなるのです。深く質の良い睡眠を手に入れたいなら、寝酒はもちろん、夕刻以降のアルコールを控えると良いでしょう。

禁酒で起きる身体の反応は?

禁酒を始めて間もなくは、やや心身に不調を感じることがあります。例えば、お酒でストレスを解消していた場合は、禁酒によってよりストレスが増し、イライラしてしまうかもしれません。また、お酒の力を借りて入眠していた人は、しばらくは寝つけずに睡眠不足に陥ることもありえます。

長く続けていた習慣を断絶するときには、多かれ少なかれ影響が出るものですが、禁酒は長期的には心身ともに良い方向へと導いてくれるはずです。イライラからお酒に手が伸びそうな人は、習い事や趣味など、お酒以外のストレス解消法を見つけるように努力しましょう。また、お酒をやめて眠れなくなってしまった人は、「ゆっくりお風呂に入る」「鎮静作用のあるハーブティーを飲む」など、お酒以外の眠りの習慣を身につけるようにしてみてください。

はじめの数週間はつらい日もあるでしょうが、1か月も経てば体調が良くなっていることに気づくでしょう。

お酒のカロリーはどれぐらい?お酒と一緒に食べるおつまみにも気をつけよう

自分のお気に入りのお酒が一体どれぐらいのカロリーなのか、きちんと把握していますか?また、ハイカロリーなおつまみもお酒で太る要因のひとつ。お酒のアテが欲しくなって、酔いに任せてどんどん食べてしまうと、総摂取カロリーが恐ろしい数値になってしまいます。下の表で代表的なお酒とおつまみのカロリーをチェックして、いつもの飲酒習慣を見直してみてください。

代表的なお酒のカロリー

お酒の種類カロリー
ビール500ml約200kcal
日本酒180ml約180kcal
ワイン (赤)150ml約110kcal
焼酎 (25度)100ml約145kcal
ウイスキー100ml約240kcal

代表的なおつまみのカロリー

おつまみの種類カロリー
枝豆220g約150kcal
冷奴(絹)100g約50kca
フライドポテト250g約450kca
唐揚げ250g約500kca
焼き鳥150g約250kca

禁酒を無理なく続けるための食生活の工夫

お酒が好きな人にとって禁酒は想像よりも難しいもの。禁酒生活に慣れるまでは、お酒に手が伸びそうな食事会に参加するのは控えるほうが無難です。

また、自宅で食事を食べるときも、お酒が進みそうな味の濃いものを作ったり、お酒によく合うチーズや生ハムなどを食卓に並べたりするのは避けてください。スープ類やあっさりした食べ物など、アルコールと結びつきにくい食事を心がけましょう。

うどんや丼物などの一品物の食事も、あまりアルコールへの食指が動きませんが、ダイエットにはあまりおすすめできません。食物繊維を豊富に含んだ食材などを取り入れ、できるだけ野菜中心の食事が理想です。

禁酒ダイエットの成功のポイントは?

仕事の後の楽しみが減ったり、食事が物足りなくなったり、お酒がないと夜を長く感じてしまうかもしれません。「暇」は禁酒の隠れた敵。お酒を飲む時間がぽっかり空いた人は、新しいことを始めてしまいましょう。

「夜に通える習い事やジムに行く」「自宅で音楽や絵、セルフメンテナンスを楽しむ」など、お酒のためにお金を使わなくなった分、新しい趣味も始めやすくなるはずです。また、どうしても口がさみしいときは、ノンアルコールビールや炭酸水を試してみるのも良いでしょう。

まずは1~2週間を目標に禁酒を始めてみてください。無事に禁酒できたら「欲しかった小物を買う」など、自分に小さなご褒美をあげましょう。「1か月続けば服を買う」「半年続けば旅行に行く」など、自分のモチベーションをキープするように工夫してみてください。

お酒を急にはやめられない人へ。土日や平日だけのゆる禁酒の効果は?

お酒を飲みながら友人とおしゃべりしたり、美味しい料理に合うワインを楽しんだりなど、お酒は悪い事だけではなく、人生に喜びをもたらしてくれるものでもあります。限られた量のお酒は健康に良い影響を与えると結論付けた研究レビューもあるようです。お酒はうまく使えば百薬の長になり、過ぎてしまえば毒になります。

ダイエットのためには禁酒するのが最も効果的ですが、しっかりと飲酒ルールを守れるのであれば、影響の少ない範囲でお酒を飲んでも大丈夫です。「週末の夜だけは飲む」「1週間に2回は飲んでもOK」など、自分に合うルールを決めてみましょう。

ただ、厚労省がすすめる一日20ml以下の量(女性)であっても、毎日飲むのはおすすめできません。必ず週に何日かは休肝日を作り、内臓を休めてあげてください。また、お酒を飲む際は、おつまみのカロリーのことも忘れずに。自分がダイエット中だという意識を保ちながら、適量をたしなむようにしましょう。

まとめ

お酒は付き合い方で、薬にも毒にもなる存在。できれば完全な禁酒を実践して、身も心もスリムにデトックスするのが理想です。完全に断酒するのが難しい場合は、量や飲む日を決めてお酒の量をコントロールするゆるい禁酒ダイエットでも効果が期待できます。

とはいえ、更年期太りに悩む人が多い40代・50代女性にとって、お酒はスイーツと並んで控えたいものの代表です。ついお酒に手が伸びそうなときは、お酒を飲むと太るメカニズムを思い出しつつ、「酒は糖からできている」を戒めの言葉にして、できるだけお酒と距離を保つようにしてください。


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参照:
[解析対象者]
下記に該当する被験者を除いた、健常な男女52名にて解析
高血圧(収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上)
脂質異常症(HDLコレステロール40mg/dL未満、血中中性脂肪150mg/dL以上)
高血糖(空腹時血糖126mg/dL以上)
試験データ:ブラックジンジャー抽出物150mg(ポリメトキシフラボン12mg)配合品または非配合品を12週間、毎日摂取した比較試験結果
※研究レビューによる評価です
出典元:Diabetes Metab Syndr Obes.2018;11:447-458.

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