更年期で急に体重が増える人がいる一方で、心配になるほどげっそりと痩せてしまう人もいます。どちらも女性ホルモンの影響による体重変化ですが、更年期で痩せる人と太る人の違いはどこにあるのでしょうか? 多くの40代50代女性を悩ませる更年期の影響と、健康的な体重を維持するための対策について考えてみましょう。
※なお本記事は、弊社から監修者に依頼し、いただいたコメントを編集して掲載しています。
【監修者プロフィール】
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吉川タカコ/パーソナルトレーナー・ダイエットアドバイザー・ベリーダンサー 株式会社リブラ代表取締役。同志社大学神学部卒業。フィットネス&ファスティングのスペシャリストであり、現役のベリーダンサー。ダンス、体操などのスポーツ教室(スタジオティティ 神戸六甲)を軸に、健康・美容・痛み解消に関するクラスを多数開催しており、中でも日本人の体質に合った「グループファスティング」が人気。健康と美容の豊富な知識をもとにエビデンスのあるアドバイスを行うことに定評がある。各種体操指導資格、解剖生理学イギリスITEC認定国際ライセンス取得。
更年期とは?主な症状を解説

更年期に当たる時期や更年期の症状は、女性によって異なります。一般的には、閉経時期を挟む前後5年間を更年期と呼び、50歳で閉経した人は45~55歳頃、55歳で閉経した人は50~60歳頃が更年期に当たります。
更年期が近づくと女性ホルモンのエストロゲンの分泌が徐々に減少し、閉経の1~2年前からはだんだんと生理が不順になってきます。生理が2~3か月に一度になったり、半年間ほど生理が来なかったり、不安定な周期が続いた後、1年間生理が来なければ閉経とみなします。
エストロゲンの分泌量が急激に減少することで、閉経前後の女性は、心身ともに大きな揺らぎを経験します。ここでは、更年期にありがちな不調をいくつかご紹介しましょう。
ホットフラッシュ
突然、体温が上昇したり、顔や首周りにほてりを感じたり、いきなり滝のような汗が拭き出したりするホットフラッシュは、更年期の代表的な症状のひとつです。
エストロゲンの減少により自律神経が乱れ、血管の収縮や拡張に影響が生じるために起こると考えられています。
不眠
日本の40~60代の女性の平均睡眠時間は5~6時間台が多く 、世界的に見てもかなり睡眠時間が短いことがわかっています。睡眠時間が短くなる理由のひとつとして、ホットフラッシュや心理的ストレスの増加によって、睡眠の質が低下したり睡眠時間が減少したりすることが挙げられます。
「夜中に何度も目が覚める」「なかなか寝つけない」などの不眠傾向が続くと、体調や気分にも影響が出がちです。
情緒の乱れ
イライラや不安、うつ状態など、心理的に不安定になることが更年期にはよくあります。突然泣き出したり、怒りやすくなったりなど、感情のコントロールが難しくなることも。
40代50代はホルモン変化のストレスに加え、将来の経済的不安や健康への不安、子どもの進路の心配など、さまざまな悩みが生じやすい時期。身体だけでなく、心の健康にもいつも以上に気を配りましょう。
体重の変化
更年期のホルモン変化が原因で太ることを「更年期太り」と呼んでいます。エストロゲンの減少により、食欲が増したり、脂肪を蓄えやすくなったりなど、心身ともに太りやすい状態になります。
一方で、ホルモンの変化の影響により食欲不振に陥り、必要以上に痩せてしまう人もいます。太り過ぎも痩せ過ぎも決して健康に良い影響は与えません。まずは自分の適正体重を知るために、肥満度を示すBMI値を算出してみましょう。
・BMI値=体重kg÷(身長m×身長m)
BMI値が25以上なら肥満、18.5未満は痩せ過ぎです。太り過ぎや痩せ過ぎの数値が出た人は、18.5以上25未満の標準値を目指して、ウエイトコントロールを始めましょう。
体重増加が心配。更年期で痩せる人と太る人の違いは?

厚生労働省が40~69歳までの日本人女性のBMI値を調査したところ、10.8%の人が痩せ過ぎに、22.5%の人が太り過ぎに該当すると報告されています。合わせると、約33%の人が体重の問題を抱えているということになります。
更年期に体重が変化する主な原因はさまざまありますが、特に影響が大きいと考えられるものとして「エストロゲンの減少」「ストレスの増加」「運動量や睡眠の不足」などが挙げられます。こうした要素がどのように作用すると痩せたり太ったりするのか、それぞれのケースを見ていきましょう。
更年期で太る場合の原因は?
エストロゲンの不足
エストロゲンは中性脂肪の消費を促し、体内の脂肪量をコントロールする働きがあります。そのため、更年期にエストロゲンが減少すると、中性脂肪が増えやすくなります。
また、エストロゲンは卵巣のほかにも、皮下脂肪や胃などからも作られています。卵巣から生成されるエストロゲンが少なくなると、体内に脂肪を蓄えてエストロゲンを作り出そうとするのです。今まで通りの食事なのに脂肪が増えたという人は、エストロゲン不足による脂肪蓄積の影響が出ているのかもしれません。
ストレスによる過食
ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されると、甘いものや脂肪分の多いものが食べたくなることがわかっています。これがストレス太りの正体。ホルモン変化によるストレスが増える更年期は、過食が悪化しやすいので要注意です。
脳機能の変化による食欲増加
加齢に伴い脳の視床下部にある抗肥満機能が低下し、食べ過ぎや代謝の低下を引き起こすという報告があります。満腹を知らせるレプチンの感度を鈍らせるレプチン抵抗性が発生し、食べ過ぎを起こすという指摘も。
運動不足による体調不良
更年期の体調不良が原因で、日々の活動量が低下しがちになります。毎日ほとんど動かないような生活では、筋肉量がさらに低下して基礎代謝が悪化。カロリーを消費しにくく、太りやすい身体になってしまいます。
更年期で痩せる場合の原因は?
エストロゲンの減少
エストロゲンは女性ホルモンとしての働きだけでなく、粘膜を健康に保つ働きもあります。エストロゲンが減少すると、胃の粘膜が荒れて食欲不振につながる恐れも。また、腸の動きが鈍くなり、栄養素をうまく吸収できなくなると、さらに痩せてしまいます。
ストレスによる食欲不振
心身のストレスが、過食ではなく食欲不振の原因になることもあります。悩みやストレスがあると食べられなくなるタイプの人は要注意です。更年期の影響で精神的な落ち込みがあったり、自律神経が乱れてしまったりする場合も、胃炎や胃もたれ、食欲不振に陥ることがあります。
睡眠障害
ホットフラッシュや発汗などの更年期の症状が夜間に出ると、睡眠の質が低下します。睡眠障害が体重増加につながることもありますが、ストレスで痩せたり食欲不振になったりしやすい人は、睡眠不足で体重が減ってしまうことがあるので注意しましょう。
更年期太りを防ぐためには?

更年期で体重や脂肪が増加している人は、まずは食生活を見直して摂取カロリーをコントロールすることから始めましょう。食生活を整えたうえで、紐を使ったトレーニングをしたり、脂肪減少をサポートするサプリメントを活用したりすると、よりダイエット効果を感じられるはずです。
バランスの良い食事
更年期太り対策の筆頭に挙げられるのが、食べ物を見直すこと。つまみ食いやデザートを控え、食物繊維が豊富な野菜メインの和食中心のバランスの良い食事を心がけましょう。
ただ、必要以上のカロリー摂取は控えるべきですが、白米を一切食べないなどの極端な「炭水化物抜きダイエット」はおすすめできません。また、噛まなくても食べられる柔らかいものやパン類などは、つい食べ過ぎてしまうので、できるだけ繊維が多く噛み応えがある食べ物を選ぶようにすると良いでしょう。
血液の健康を促す
血管や血液の健康を守る食品を食べると、代謝機能が改善されて、体重管理や更年期太りにも役立ちます。具体的には、青魚に多く含まれるオメガ3系の脂肪、野菜や全粒穀物に多い食物繊維、野菜や果物に多いビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質などです。
更年期でエストロゲンの量が減ってしまうと、血液中の悪玉コレステロールが上昇しやすくなりますので、砂糖が多く含まれる食べ物や油っぽい食べ物は避けて、血管の健康に良い食材を選ぶようにしましょう。
ヒモトレで身体のバランス整える
更年期太りを悪化させる要因のひとつに身体の歪みがあります。姿勢の悪さや骨盤の傾きなど、知らず知らずのうちに悪い癖がついていると、筋肉をうまく働かすことができずに肥満を助長させてしまうのです。
そこで、身体のバランスを整えるための紐を使ったトレーニングを取り入れてみましょう。お腹の周りやお尻の周りに紐を巻いて運動をするだけで、体幹を支える筋肉が安定し、背中や腰の凝りも和らぐといわれています。
ヒモトレは、バランストレーナーの小関勲氏が考案し、プロアスリートなども活用している注目のトレーニング方法です。手首や足、お腹など気になるところに紐を巻いて、身体を動かしてみましょう。身体のバランスが良くなり、いつもより動きやすく感じるかもしれません。
サプリメントで脂肪減少を促進する
更年期には、エストロゲンが減少することから、皮下脂肪も内臓脂肪も増えやすくなります。お腹まわりの脂肪が気になる場合は、ブラックジンジャーを使用したサプリメントを上手に活用して、脂肪減少をサポートしてみましょう。食事や運動のダイエットにプラスすると、より効果が感じられるはずです。
特にBMI 24以上30未満の方のお腹周りの脂肪対策におすすめです。
肥満や痩せ過ぎのリスクは?

更年期は体重が変化しやすい時期ですが、痩せ過ぎも太り過ぎも健康とはいえません。BMI指数18.5以上~24未満は標準数値とされ、その中でもBMI 22は最も病気になりにくい理想値だといわれています。見かけだけの問題ではなく、健康のためにも標準指数を目指して体重コントロールを始めましょう。
肥満のリスク
心臓や血管の健康が悪化する
体重が増加すると、血圧が高くなったり、コレステロールが高くなったりして、心臓や血管の健康に悪影響を与えがちです。
インスリン異常のリスク増加
体重の増加は、インスリン抵抗性を引き起こしやすくなり、筋肉や脂肪組織に糖が吸収されにくくなります。血糖値が下がりにくいなどの問題につながり、成人病のリスクが増加。更年期にはホルモン変化がインスリンの作用に影響を与える場合もあるので、特に注意しましょう。
骨密度の低下
更年期の女性はエストロゲンの減少により骨密度が低下しやすくなります。体重が増えて骨の負担が増すと、骨折のリスクが高くなる恐れも。
痩せ過ぎのリスク
筋肉量の減少
更年期の体重減少により、脂肪だけでなく筋肉量も減ってしまうことがあります。筋肉量が減ると基礎代謝が下がったり、身体の機能も低下したりしますので、転倒や骨折に気を付けましょう。
骨密度の低下
太り過ぎの場合と同様、エストロゲンの減少による骨密度の低下に注意が必要です。体重が減少すると、骨密度の低下がさらに進む場合も。
栄養不足
痩せ過ぎの人は、適切な栄養摂取が行われていないかもしれません。腸内バランスが悪く、鉄、カルシウム、ビタミンDなど、重要な栄養素が不足すると、心身機能に影響が出ます。
更年期になって6か月で5%以上も体重が落ちた場合は、何か他に原因がないか、医療機関で一度検査を受けてみましょう。
まとめ
更年期で痩せる人と太る人の違いは、もともとの体質やストレスへの反応が大きく関係しています。女性ホルモンの揺らぎが大きな要因ですが、健康や生活への大きな影響を考えると、「更年期だから仕方ない」と看過するわけにはいきません。肥満指数BMI 18.5以上25未満の健康的な身体を目指し、心身機能の向上を目指しましょう。太り過ぎの人は余計な脂肪を減らし、痩せ過ぎの人は必要な脂肪を取り戻すことで、更年期世代の健康を守ることができるかもしれません。
信頼の機能性表示食品
ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン配合「シボリーナ」

ニッセンの脂肪対策サプリメント「シボリーナ」。ブラックジンジャーの力で、BMIが高め(BMI24以上30未満)の方のお腹の脂肪を減らす機能が報告されています。研究レビューでは、12週間の評価でお腹の脂肪が平均で-13.8㎠減少。内臓脂肪面積も-4.3㎠減少し、皮下脂肪と内臓脂肪の両方にアプローチします。機能性表示食品「シボリーナ」は、エビデンスに基づいた日本製の高い品質はもちろん、一日2粒目安のお手軽さ、継続しやすい価格など、毎日安心して活用していただけるよう、お客さまの声を反映して開発されました。毎日のブラックジンジャー習慣で、気になるお腹の脂肪対策を。無理なく、そして健康的に、お腹の脂肪減少を目指しましょう。
参考:
[解析対象者]
下記に該当する被験者を除いた、健常な男女52名にて解析
高血圧(収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上)
脂質異常症(HDLコレステロール40mg/dL未満、血中中性脂肪150mg/dL以上)
高血糖(空腹時血糖126mg/dL以上)
試験データ:ブラックジンジャー抽出物150mg(ポリメトキシフラボン12mg)配合品または非配合品を12週間、毎日摂取した比較試験結果
※研究レビューによる評価です
出典元:Diabetes Metab Syndr Obes.2018;11:447-458.