女性を悩ませる贅肉の正体は、皮下脂肪と内臓脂肪。特に皮下脂肪は、女性につきやすい脂肪だといわれています。気になる脂肪を効率良く減らすには、ターゲットを知ることが大切。
皮下脂肪と内臓脂肪の見分け方や皮下脂肪が多い人の特徴など、自分を悩ます脂肪の正体を知って賢く脂肪対策を行いましょう。
※なお本記事は、弊社から監修者に依頼し、いただいたコメントを編集して掲載しています。
【監修者プロフィール】
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吉川タカコ/パーソナルトレーナー・ダイエットアドバイザー・ベリーダンサー 株式会社リブラ代表取締役。同志社大学神学部卒業。フィットネス&ファスティングのスペシャリストであり、現役のベリーダンサー。ダンス、体操などのスポーツ教室(スタジオティティ 神戸六甲)を軸に、健康・美容・痛み解消に関するクラスを多数開催しており、中でも日本人の体質に合った「グループファスティング」が人気。健康と美容の豊富な知識をもとにエビデンスのあるアドバイスを行うことに定評がある。各種体操指導資格、解剖生理学イギリスITEC認定国際ライセンス取得。
【目次】
皮下脂肪とは?皮下脂肪がつきやすい部分などご紹介

脂肪には、皮膚に近いところに蓄積する皮下脂肪と臓器の周りに蓄積する内臓脂肪があります。女性はエストロゲンの影響から皮下脂肪型肥満が多いといわれていますが、更年期以降は女性も内蔵脂肪が増えてきます。
どちらの脂肪がつきやすいのか、また身体のどの部分につきやすいのかは、性別や年齢のほか、遺伝的要因やホルモンバランスなどによって異なりますが、ここでは女性に多いとされる皮下脂肪が蓄積しやすい部分をチェックしてみましょう。
女性の皮下脂肪がつきやすい部分
◇お尻と太もも
女性ホルモンの影響によりお尻周辺や太ももに皮下脂肪が蓄積しやすくなります。妊娠や授乳時に必要なエネルギー貯蔵のためと考えられています。
◇お腹
お腹の周りにも皮下脂肪がつきやすくなります。ただし、お腹は内臓脂肪がつきやすいポイントでもありますので、脂肪の見分け方に注意しましょう。
◇二の腕
腕の下側に皮下脂肪が蓄積しやすい傾向があります。腕が太くなったと思っても、上腕二頭筋が盛り上がっている場合は、皮下脂肪ではなく筋肉かもしれません。
皮下脂肪と内臓脂肪の違いは?

皮下脂肪と内臓脂肪は、前述のように蓄積しやすい場所が異なりますが、それ以外にも蓄積の過程や働き、減少しやすさに違いがあります。
脂肪が身体についてしまうのは、一日の総エネルギー消費量を超えるエネルギーを食事から摂取していることが主な原因。過剰となったエネルギーは脂肪として体内にキープされますが、内臓周りの脂肪はエネルギーが必要になったときにすぐに活用できるように、蓄積も解消も比較的スピーディーに行われます。
一方で、皮下脂肪は時間をかけてゆっくりと蓄積されていくため、解消するにも時間がかかります。女性の場合、エストロゲンの働きにより内臓脂肪がつきにくくなっているため、過剰なエネルギーは皮下脂肪として蓄積されがちです。
つまり、比較的落としやすい内臓型肥満ではなく、脂肪を減らすのが難しい皮下脂肪型肥満が多いということです。皮下脂肪を減少させるには、短期間ではあまり効果が期待できないので、中長期的なダイエット計画を立てて、じっくりと脂肪対策をすることをおすすめします。
皮下脂肪 | 内臓脂肪 |
・女性に多い ・皮膚のすぐ下に蓄積する ・解消にやや時間がかかる ・見た目で蓄積の度合いが確認しやすい ・体温を維持したり、外部のショックから身体を守ったりする役割 | ・男性に多い ・内臓の周りに蓄積する ・比較的早く解消できる ・見た目では蓄積が確認できない ・臓器を正しい位置に固定したり、飢餓に備えてエネルギーを貯蔵したりする役割 |
皮下脂肪が多い人の特徴。内臓脂肪との見分け方は?

体重の増加や脂肪の蓄積に悩む女性はたくさんいますが、「本当に自分は太っているのか」「脂肪を落とす必要があるのか」を確かめてみましょう。肥満度を測る有効な方法に、世界的指数のBMIがあります。自分のBMI値を計算して肥満度の分類表に当てはめて、自分の現状を確認してみましょう。
◇BMI計算
BMI(Body Mass Index)=体重kg÷(身長m×身長m)
◇肥満度の分類
BMI (kg/m2) | 日本肥満学会の分類 | WHO基準 |
18.5未満 | 低体重 | 低体重 |
18.5以上25.0未満 | 普通体重 | 普通体重 |
25.0以上30.0未満 | 肥満(1度) | 過体重 |
30.0以上35.0未満 | 肥満(2度) | 肥満(1度) |
35.0以上40.0未満 | 肥満(3度) | 肥満(2度) |
40.0以上 | 肥満(4度) | 肥満(3度) |
ここで気をつけたいのは、BMIでは標準的な体重に当てはまっていたとしても、体脂肪がたっぷりついた隠れ肥満の人も存在すること。脂肪の蓄積が疑われるときは、体脂肪計付きの体重計などで、脂肪率を確認してみましょう。女性の場合、体脂肪率が30%を超えるとやや脂肪が多めといえます。ただ、体脂肪計では、その脂肪が皮下脂肪なのか内臓脂肪なのかは確認できません。皮下脂肪と内臓脂肪を見分けるために、自分の目と手で実際に確認してみましょう。
同じ脂肪でも内臓脂肪は見たり触ったりできませんが、皮下脂肪は皮膚のすぐ下にあるので見た目で脂肪の蓄積が確認でき、つまむこともできます。例えば、指でつまめる脇腹の贅肉などは皮下脂肪と考えても良いでしょう。お腹周りが大きくても、前にポンとせり出しており、それほど脂肪がつかめないような場合は、内臓脂肪の可能性が高くなります。
蓄積した脂肪によって、体型にも違いが表れます。皮下脂肪型肥満の場合は、お尻や太ももなどの下半身に脂肪がつきやすいため、洋ナシ型の体型になりがちです。一方、臓器まわりに脂肪がつく内臓脂肪はお腹周りに集中して蓄積されることが多く、リンゴ型の体型に近くなります。また、おへその周囲を測って、男性は85cm以上、女性は90cm以上なら、内臓脂肪型肥満が疑われます。
皮下脂肪が多い人の原因は?

エネルギーの過剰摂取、運動不足など、さまざまな原因が相互に関連し、皮下脂肪は徐々に増えていきます。食べ過ぎ、動かない、生活習慣が乱れているというのが、皮下脂肪がつく三大原因。皮下脂肪がつきやすいポイントをひとつずつ確認しながら、自分のライフスタイルを見直してみましょう。
カロリー摂取の過剰
一日に消費するエネルギーよりも多くのカロリーを摂取すると、余分なカロリーは脂肪として身体の中に蓄積されます。自分の一日の総消費エネルギー量の内訳は、安静時のエネルギー消費量である基礎代謝量が約60%、食事の消化活動などで消費される食事誘発性熱産生が約10%、運動などで消費される身体活動量が約30%となっています。
同じものを食べていても太る人と太らない人がいるのは、総消費エネルギー量に差があるのかもしれません。皮下脂肪が気になる人は、自分の総消費エネルギー量を上げるか、食べ物からのカロリー摂取量を減らすなどの対策が必要です。
運動不足
あまり身体を動かさない人は、運動による身体活動量が減るために、総消費エネルギー量が低下します。運動をあまりしない人は、身体を折りたたむ膝や鼠径部などを動かす機会が少なくなり、そうした場所にも皮下脂肪が溜まっていきます。動かさなければ血行も滞り、さらに太りやすくなるので、なるべく意識して身体を動かすよう心がけましょう。
ホルモンの影響
女性ホルモンのエストロゲンのほか、インスリンやコルチゾールなど、脂肪の蓄積に影響を与えるホルモンはたくさんあります。例えば、慢性的にストレスが高まると、コルチゾールなどのストレスホルモンが分泌され、脂肪を溜め込んだり、腹部に脂肪がつきやすくなったりします。ホルモンの動きと肥満は密接に関連しているのです。
加齢
年齢が上がるにつれ筋肉量が減少し、一日の基礎代謝量が減少していきます。若い頃と同じように食べて太ってしまったのなら、基礎代謝の低下が原因かもしれません。残念ながら年齢は巻き戻すことはできませんが、筋肉量を維持し、増やすことはできます。筋肉の育成を応援する食事や運動を取り入れましょう。
睡眠不足
睡眠不足は食欲に関するホルモンに影響を与えます。お腹がいっぱいになったときは満腹ホルモンのレプチンが脳に満腹感を伝えるのですが、睡眠不足になると、レプチンが上手く働かなくなってしまいます。一方で、睡眠が足りないと、食欲が増すホルモンのグレリンの分泌が促進されるため、食欲旺盛に歯止めが効かないという状態に陥る恐れも。
皮下脂肪を減らすには食べ物を中心に生活習慣の見直しが大事

皮下脂肪を減らすための要となるのは、やはり食事。特に気をつけたいのは脂肪と糖の摂取方法です。脂っこいものや甘いものを控えるのは基本ですが、脂肪も糖質も身体に必要な大切な栄養素ですので、ゼロにしてしまうと逆に健康上の問題が出てきます。
そこで気をつけたいのは、どうせ取るなら良い脂肪を摂り、血糖値が上がらないように糖の摂取方法を工夫することです。毎日の食事を見直して、健康的な生活習慣を身につけることで、しつこい皮下脂肪がだんだんと減っていくはずです。
エネルギーに分解されやすい中鎖脂肪酸をとる
一般的には、肉類やバターやラードなどの飽和脂肪酸よりも、植物や魚の油である不飽和脂肪酸の摂取が身体に良いといわれており、中でも人の体内で合成できない必須脂肪酸が重視されています。
青魚に含まれるDHAやEPAなどのオメガ3系脂肪酸、ごま油やグレープシードオイルのオメガ6系脂肪酸が当たりますが、特に日本人に不足しがちなオメガ3系脂肪酸はより積極的に摂取したい脂肪酸です。このタイプのカテゴリーでは、飽和脂肪酸は悪者にされがちですが、例外的に注目してほしいのがココナッツオイルやMTCオイルです。オメガ3系・6系などの身体に良い油を含め、脂肪酸のほとんどは14以上の炭素からできた「長鎖脂肪酸」ですが、ココナッツオイルとMTCオイルは8~12の炭素でできた「中鎖脂肪酸」に分類されます。
脂肪酸の炭素数は、数が少なければ少ないほどエネルギーとして分解されるのが早く、炭素数の多い長鎖脂肪酸に比べて消化経路も非常に単純です。そのため、食べてもすぐにエネルギーとして使われやすく、身体に脂肪として蓄積されにくいという特徴があります。必須脂肪酸のオメガ3系と合わせて、中鎖脂肪酸のオイルも活用してみてください。
◇脂肪酸の消化経路
中鎖脂肪酸 | 長鎖脂肪酸 |
小腸→門脈→肝臓→エネルギーとして分解 | 小腸→リンパ・静脈→脂肪組織・筋肉・肝臓→エ ネルギーとして分解 |
糖類は血糖値が上がりにくいものを選ぶ
ダイエットの基本として、血糖値を急上昇させる糖はなるべく避けたいものの筆頭株です。血糖値が急に上がるとインスリンが多量に放出され、糖を細胞内に取り込んでいきます。ここでエネルギーとして活用されなかった糖は、脂肪に変化して体内に蓄積されます。逆に、血糖値の上昇が比較的緩やかになれば、インスリンの放出量が抑えられ、糖が体内に取り込まれるのを抑制することができます。
血糖値を急上昇させるのは、消化吸収されやすい単糖類や二糖類です。こうした糖はできるだけ避け、豆類、根菜などの多糖類から糖を摂取するようにすると良いでしょう。また、糖類をとるときは、食物繊維が豊富な野菜や全粒穀物と一緒に食べると、血糖値上昇の抑制が期待できます。
◇なるべく避けたい単糖類・二糖類の糖
・ブドウ糖:炭水化物が分解されてブドウ糖(グルコース)に変化。
・麦芽糖(マルトース):グルコース分子が二つ結合した形態。麦芽を原料としたビールなどに含まれます。
・テーブルシュガーや白砂糖(スクロース):グルコースとフルクトースが結合した二糖類です。
・果糖(フルクトース):果物や蜂蜜に多く含まれます。グルコースよりはやや吸収が遅いものの、大量に摂取すると血糖値に大きく影響します。
皮下脂肪を落とすダイエットに最適な運動は?

落としにくい皮下脂肪は長期的な対策が必要です。なかなかエクササイズの効果が見えないとモチベーションが下がってしまいますので、ターゲット部位を絞り込んで効果的なエクササイズを行いましょう。
まずは、脂肪をつまんで自分の身体のどこに皮下脂肪が多いのかを確認してください。つまんで痛いと感じた部分は、脂肪が固くなって血行が滞っている恐れがあります。そんな要注意箇所を見つけたら、2分間ほどこすったり揉んだりしてマッサージを。だんだんとほぐれて柔らかくなってきたら、エクササイズの開始です。皮下脂肪がつきやすい二の腕、太もも、腹部のエクササイズをご紹介します。
二の腕スッキリ。ペットボトル筋トレ
2リットルの空のペットボトルを用意して、八分目まで水を入れます。ふたをしっかりと閉めたら、頭の後ろでペットボトルを両手で持って上下に100回振りましょう。ペットボトルの中で規則正しくお水がゆれて、泡立つように振ることを目標に。100回振るのが難しければ、一日30回ぐらいからスタートしてもOK。慣れてきたら、だんだんと回数を増やしていきましょう。
頭の後ろで行うのがつらい方は、お腹の前でペットボトルを振ってください。二の腕だけでなく、お腹のトレーニングにもなります。
太もも・腹筋はクッションエクササイズ
ベッドなどの平らな場所に仰向けに寝て、足を浮かせます。膝を軽く伸ばして、うちくるぶしにクッションを縦に挟みます。手を頭の後ろで組み、足をゆっくりと半回転させて挟んだクッションを左右に10回ほど捻ります。このとき、息を吐いてお腹が締まった状態で行うようにすることを忘れずにしましょう。
また、クッションを捻るのが難しければ、上下に動かすだけでも大丈夫です。コツはクッションが落ちないよう足・腹筋に力を入れること。慣れてきたら20回を目指しましょう。
ただし、エクササイズだけでお腹の皮下脂肪対策をするには、かなりの努力が必要です。日々の食事に気をつけつつ、お腹の脂肪の減少をサポートしてくれるサプリメントなどを併用すると、より効果が感じやすくなるでしょう。
まとめ
皮下脂肪と内臓脂肪は蓄積しやすい場所が異なります。女性につきやすい皮下脂肪は、なかなか減らすのが難しい脂肪。糖や脂肪の摂取に気をつけながら、中長期的な視野で計画的なダイエットに励むことが大切です。
食事や運動で脂肪対策しても、なかなか効果が見られず、挫折しそうなときは、脂肪減少を応援してくれるブラックジンジャーなどのサプリメントを活用してみましょう。効率良く脂肪を減らすダイエットの強い味方になるはずです。
信頼の機能性表示食品
ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン配合「シボリーナ」

ニッセンの脂肪対策サプリメント「シボリーナ」。ブラックジンジャーの力で、BMIが高め(BMI24以上30未満)の方のお腹の脂肪を減らす機能が報告されています。研究レビューでは、12週間の評価でお腹の脂肪が平均で-13.8㎠減少。内臓脂肪面積も-4.3㎠減少し、皮下脂肪と内臓脂肪の両方にアプローチします。機能性表示食品「シボリーナ」は、エビデンスに基づいた日本製の高い品質はもちろん、一日2粒目安のお手軽さ、継続しやすい価格など、毎日安心して活用していただけるよう、お客さまの声を反映して開発されました。毎日のブラックジンジャー習慣で、気になるお腹の脂肪対策を。無理なく、そして健康的に、お腹の脂肪減少を目指しましょう。
参照:
[解析対象者]
下記に該当する被験者を除いた、健常な男女52名にて解析
高血圧(収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上)
脂質異常症(HDLコレステロール40mg/dL未満、血中中性脂肪150mg/dL以上)
高血糖(空腹時血糖126mg/dL以上)
試験データ:ブラックジンジャー抽出物150mg(ポリメトキシフラボン12mg)配合品または非配合品を12週間、毎日摂取した比較試験結果
※研究レビューによる評価です
出典元:Diabetes Metab Syndr Obes.2018;11:447-458.